ランニングにカリフォルニアレーズン、その理由は
トレイルミックスって何?

トレイルランニングでの行動食。みなさんはどんなものを携帯しているでしょうか? 大会なら専用のエナジージェルやバーという方が多いと思います。
でも、大自然の中を気分よく走るのであれば、口に入れるものも楽しみの一つとなるようなものがいいと考えている方も多いのではないでしょうか?

自然の中を走るトレイルランナーにはナチュラリストが多くトップランナーでもベジタリアンだったります。しかもその方が調子がいいというから少し意外ですね。
アメリカのトレイルランニングのカリスマ、スコット・ジュレク選手もジェル類よりも、
「本物の食べ物」を好んで食べるという話は有名です。

山での行動食としてエネルギーやミネラルを簡単に、そしてナチュラルに摂取できる「トレイルミックス」は、欧米では非常にポピュラーです。
ドライフルーツやナッツ、穀物等を混ぜたり、バーに固めたりして、いろいろな商品が市販されています。

またお店によっては凄い数のナッツやドライフルーツの中から自分で自由にブレンドできるシステムになってたりもします。
そう、あちらでは既製品を買う人もいますが、自分のオリジナルレシピが一番おいしい、または元気が出ると、こだわりを持っている人がたくさんいるのです。
簡単に作れるけど、実は奥が深い。それがトレイルミックスなのです。

ただし、ハイキングのようなローインパクトのレジャーと違い、トレイルランニングでは、味だけでブレンドするわけにはいきません。栄養面もしっかりと考えましょう。
宮下正徳さん(写真左)、砂川敏晴さん(写真右)
砂川
「レース中、気を使うのは水分や栄養を効率よく補給すること。とにかく水分はこまめにを心がけてます」
宮下
「僕も同じです。運動時には糖分補給が大切なのは常識ですしね。ただ、僕は甘いものが少々苦手なんで、そのあたりを考えてミールを選んでます」
砂川
「トレイルミッックスは、ナッツとレーズンのコンビネーションというところがいいですね。ナッツだけだと、口の中に残る感じがするけど、これは丁度いいです」
宮下
「レーズンなら甘さが自然なのでいいですね。ナッツと一緒になってることですごく食べやすい。この組み合わせを自分なりに研究してオリジナルを作れるっていうのも面白いです」
砂川
「手軽に手に入る食品ですし、次のレースまでにオリジナルレシピを作りたいと思います!」
今回ご紹介するトレイルミックスの主役は、マラソン大会のエイドステーションでもよく見かけるレーズンです。レーズンをメインにすれば、ブドウ糖=ランナーのエネルギー源をメインにしたトレイルミックスとなります。また、レーズンの大きな特長として、血糖値の上昇が緩やかだということも、アスリートには大きなアドバンテージとなります。さらに、レーズンをトレイルミックスの主役にするもう一つの理由として、他のドライフルーツに比べると、比較的安価で手に入れやすいということも言えます。

さらに、レーズンは汗とともに失われてしまう鉄やカリウムなどのミネラル・ビタミンをバランスよく含んでいます。 スタミナ維持を助ける鉄や痙攣を予防するカリウム、運動時に必要とされるビタミン・ミネラルを含み、さらに、これらの成分の体内吸収を助ける酒石酸や、激しい運動時に発生する活性酸素から体を守る抗酸化物質など、運動機能を高めるのに有効な成分も数多く含まれます。

それでは、レーズンをベースにナッツ等を加えて作るトレイルミックスのレシピをご紹介しましょう。 ナッツを組み合わせることでレーズンに含まれる栄養素の働きをさらにパワーアップすることができます。 割合はカリフォルニア・レーズン2 に対してナッツ1 がいいでしょう。ナッツには塩が入ったモノと無塩のモノがありますが、トレイルランでは汗を多くかくので、電解質を補給するという意味では塩が入ったモノがお勧めです。栄養素については下の図を参考にしてトレイルミックス作りにチャレンジしてみてください。
トレイルミックスの栄養学
トレイルミックスの栄養学
トレイルミックスバーのレシピ